自然電力グループ

自然電力株式会社（本社：福岡県福岡市／代表取締役：磯野謙、川戸健司、長谷川雅也、以下 「自然電力」）とブラジル現地のパートナーであるエム・エス・コンストリア・サポーチ（MS Consultoria e Suporte、本社: ブラジル連邦共和国フェイラ・デ・サンタナ、代表：ブルーノ・スザート、以下「MS Consultoria e Suporte」)が共同で設立した現地合弁会社シゼン・エネルジア・ドゥ・ブラジル（Shizen Energia do Brasil Ltda、所在地：ブラジル連邦共和国、以下「Shizen Brazil」）と、ブラジルで不動産開発を行うエスパス・イプシロン（Espaço Y、本社：ブラジル連邦共和国ブラジリア州／代表取締役：Daltro Noronha, Flávio Barros、以下「Espaço Y」）は、ブラジル連邦共和国ブラジリア州にて2019年11月19日より建設を始めていた出力約1.1メガワット（DC）の太陽光発電所「ELZI PORTELA（エルジ・ポルテラ、以下「本発電所」）」の系統接続を現地時間2020年7月27日に完了しました。 また、2020年8月中の商業運転開始を予定しています。Shizen Brazilとして、ブラジル国内で2件目の太陽光発電所となります。

本発電所は、ブラジル連邦共和国ブラジリア州に位置し、出力約1.1メガワット（DC）のメガソーラーを運営するものです。本発電所で発電した電力は、遠隔ネットメータリングシステム（*1）を通じて、ブラジリア州内のドラッグストアチェーン「DROGAFUJI（ドロガフジ）」［事業会社：Drogaria Alameda Ltda（ドログリア・アラメダ）］66店舗へ供給されます。本発電所からの電力供給により、ドロガフジでは20％程度の光熱費の節約が期待されています。

DROGAFUJIの代表であるアントニオ・フェルナンデス氏は、ドラッグストアへの自然エネルギー供給に踏み出した理由は、環境保全と店舗のコスト削減のためと述べています。環境へ配慮した持続可能なビジネスを目指すのみならず、ドロガフジの全収益の2％に達する電気代の削減にも繋がります。

ブラジルは、世界で上位10か国に入るエネルギー消費国（2018年時点）の1つであり、今後数年間にわたって電力需要の増加が見込まれます。ブラジルの再生可能エネルギー電源による発電容量の割合は全体の80.3%を占め、主に水力発電によって発電されています。一方で、2012年から太陽光発電や風力発電などの他の発電方法が、政府から積極的な支援を受けています。特に太陽光発電においては、2020年5月時点でのブラジル国内の設備容量は5,764メガワットまで成長しており（*2）、日射量が日本と比べて1.4倍にも上るポテンシャルの高さからも、さらなる導入拡大が見込まれています（*3）。

Shizen Brazilは「青い地球を未来につなぐ」をPurpose（存在意義）に掲げ、これまでの日本国内での自然エネルギー発電所に関するノウハウを活かし、今後もブラジル国内でのニーズに応じた再生可能エネルギー発電所の普及と持続可能な社会の構築に努めて参ります。

*1：「ネットメータリング（net-metering）」は分散型発電設備の所有者に対する電力料金の算定手法のことです。消費者は、送配電網から購入した電力の消費量から、自身が所有する太陽光発電シ ステムの発電量を差し引くことができます。一方、発電量が消費量を上回った場合は、余剰分を次 の月に繰り越すことができます。アメリカでは全 50 州のうち 43 州とワシントン DC で導入され ており、ブラジルでも 2015 年 11 月にネットメータリングに関する法律が改正され、政府が自然 エネルギーの導入を促しています。

*2:ABSOLAR, Energia Solar Fotovoltaica no Brasil, 2020-06, 閲覧日 2020-06-25, http://www.absolar.org.br/infografico-absolar.html

*3：岸本憲明, 再生可能エネルギー大国ブラジル：その実力と脱「水力依存」への取り組み, 海外投融資, 2020-03, 閲覧日 2020-06-05, https://nipo-brasil.org/wp-content/uploads/2020/04/471984deba9e6614d899aaa31eed7b92.pdf

【事業概要】

【太陽光発電所「ELZI PORTEL（エルジ・ポルテラ）」 写真】