北海道上士幌町におけるマイクログリッド構築基本設計業務に委託事業者として決定

2023.06.28[プレスリリース]

自然電力株式会社(以下「自然電力」)とパシフィックコンサルタンツ株式会社(以下「パシフィックコンサルタンツ」)は、この度北海道河東郡上士幌町におけるマイクログリッド(*)構築基本設計業務(以下、「本業務」)の公募型プロポーザルにて委託事業者として決定したことをお知らせいたします。

上士幌町は、2021年12月に表明した「ゼロカーボンシティ宣言」及び2022年4月に国より選定された「脱炭素先行地域」における温暖化対策等、「ゼロカーボン上士幌の実現とスマートタウンの構築」を目指し、再エネ・省エネに資する統合的な取組の計画的な実施を予定しています。

重点取組の一つである太陽光発電を活用した公共施設マイクログリッド構築事業は、平常時は太陽光発電と蓄電池による再生可能エネルギーの有効活用を図り、災害時は役場庁舎・スポーツセンター・交通ターミナル・ふれあいプラザ・認定こども園を対象とした主要な公共施設に電力を供給することによる、レジリエンス強化を目指すことを目的としています。

その中で本業務は、太陽光発電を活用した公共施設マイクログリッド構築に関し、最適な事業形態・構築形態・発注形態を調査検討し、基本構想作成、基本設計を行うものです。

自然電力とパシフィックコンサルタンツは、これまで積み上げてきたマイクログリッド案件の経験や実績を活かし、上士幌町の公共施設マイクログリッド構築実現のため、同業務を通じて支援を進めてまいります。

※上士幌町マイクログリッド構築基本設計業務公募型プロポーザルの結果について
 以下、上士幌町ホームページ(5月30日付)
 https://www.kamishihoro.jp/entry/00005714

■上士幌町マイクログリッド構築基本設計業務概要

業務名

上士幌町マイクログリッド構築基本設計業務

委託期間

契約締結日~令和6年1月31日

委託内容

(1)マイクログリッドの実行体制・事業スキーム及び保守運用体制の整理
(2)マイクログリッドの設備・システム構成検討
(3)太陽光発電、蓄電池における設備容量の検証
(4)マイクログリッド構築における事業化可能性の検証
(5)マイクログリッドの非常時運用方法の整理
(6)マイクログリッド構築スケジュール作成
(7)検討内容についての報告会の開催
(8)成果報告書の作成 

■各社の役割

自然電力

・業務全体統括
・マイクログリッド構築に係る調査検討、基本設計
・各関係者との渉外窓口業務
・マイクログリッドの実行体制、事業スキーム及び保守運用体制立案
・マイクログリッドの非常時運用検討
・マイクログリッド構築スケジュール作成

パシフィック
コンサルタンツ

・業務全体補佐
・マイクログリッド構築に係る調査検討支援及び基本設計補助
・関係法令調査
・諸官庁(経産局等)事前協議
・北電ネットワーク事前協議

共通

・マイクログリッドの設備、システム構成検討
・太陽光発電、蓄電池における設備容量の検証
・マイクログリッド構築における事業化可能性検討
・報告会の開催
・成果報告書の作成

マイクログリッドの実績】
■自然電力(大型蓄電池・自営線導入)
 ● アクアドーム熊本(2,580kWh)
 ● 必由館高等学校(1,505kWh)
  ※JFEエンジ社設立の地域新電力と協業
  ※焼却炉発電設備の余剰電力を活用 (地産地消)

 ●クルックフィールズ(669kWh)
  ※広さ約30Ha(東京ドーム約6個分)の千葉県の観光施設
  ※個別受電だった16個の建物を1kmの自営線で繋ぐ
  ※高圧一括受電とピークカットの経済性

(左:アクアドーム熊本 右:クルックフィールズ)

パシフィックコンサルタンツ株式会社
 ●相馬市再生スマートコミュニティ
  太陽光発電、蓄電池、蓄熱、水素等及び自営線を組み合わせたシステムを用いた登録特定送配電事業(事業
  者である地域新電力にはグループ会社も出資)

 ●むつざわスマートウェルネスタウン
  太陽光発電、ガスコジェネ(地元天然ガス使用)等及び自営線を組み合わせた地産地消エネルギーシステム
  を用いて特定供給を行う事業(事業者である地域新電力にはグループ会社も出資) 

 ●鹿追町自営線ネットワーク
  太陽光発電、蓄電池、地中熱HP等及び自営線を組み合わせた地産地消エネルギーシステムを用いて自家発自
  家消費を行う事業

 ●石狩市厚田マイクログリッド
  太陽光発電、蓄電池、水素等及び自営線を組み合わせた地 産地消エネルギーシステムを用いて自家発自家
  消費を行う事業

(写真:再エネ最大活用を目指すしかおい自営線ネットワーク)

  他、地域マイクログリッドを含む社会実装前段階のマイクログリッド事業に関する企画構想、計画策定、設計、関係機関協議、発注等の支援の実績多数

*マイクログリッド(提案):エネルギー供給地域内にある複数の小型分散型電源や電源貯蔵装置等に対してIT関連技術を用いて、効果的な系統運用・制御を行い、経済性向上や供給信頼度向上を図るエネルギーシステムのこと

 

【自然電力株式会社について】
2011 年 6 月設立。「青い地球を未来につなぐ」を掲げ、太陽光・風力・小水力・バイオマスによる再生可能エネルギー発電所の開発・資金調達・アセットマネジメントを手掛け、これまでグループとして国内外で 1 ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わってきました。2016年より海外事業にも注力しており、東南アジア・ブラジルを中心に開発・発電事業を展開。また、2019年からはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のEMS(エネルギー管理システム)により、マイクログリットやVPPの構築やEVのスマート充放電サービス等を提供しています。

 ・本社:福岡県福岡市中央区荒戸1丁目1番6号 福岡大濠ビル3F/6F
 ・代表取締役:磯野謙、川戸健司、長谷川雅也
 ・URL:http://www.shizenenergy.net

【自然電力株式会社の提供する「Shizen Connect」について】
「Shizen Connect」(シゼンコネクト)は、再エネ発電や蓄電池・EV・EQなどのエネルギーリソースを集合的に制御するアグリゲーション・エネルギーマネジメントシステムです。住宅の太陽光発電と蓄電池、V2H機器などの制御から、複数の建物を自営線などで繋いだマイクログリッドの制御、数千台規模のエネルギーリソースによるVPP制御などが実現できます。これまで分断されがちな個別の制御とVPP制御などをワンストップで提供できるので、エネルギーリソースをマルチパーパスで利用することで経済性を向上させられ、またベンダーフリーのためメーカー依存なくエネルギーリソースは自由に選定できます。
 ・Webサイト:https://se-digital.net/connect

【パシフィックコンサルタンツ株式会社について】
戦後日本の復興に技術で貢献することを目的に1951年に米国法人として創立。社会インフラサービス企業の先駆者として、70年以上にわたり、よりよい社会づくりに貢献するためのソリューションを提供しています。1,200名を超える技術士をはじめ、高度で多様な技術力を有するプロフェッショナル達が、コンサルタントとしての資質を磨き上げ、インフラをはじめ、都市・建築、モビリティ、レジリエンス、エネルギー領域において、新しい価値を社会に提供し続ける「社会インフラサービス事業」を展開しています。

 ・本社:東京都千代田区神田錦町3丁目22番地
 ・代表取締役社長:大本修
 ・URL:https://www.pacific.co.jp/