Shizen Connect、西鉄の大規模流通拠点における蓄電池併設のオンサイトPPA向けにエネルギーマネジメントシステムを提供

- 再エネ有効活用と電気料金削減に貢献 -

2024.11.15[プレスリリース]

 VPP(*1)プラットフォーム開発会社の株式会社Shizen Connect(以下、Shizen Connect)は、西鉄自然電力合同会社(以下、西鉄自然電力)が2024年11月15日に発表した(*2)、西日本鉄道株式会社(以下、西鉄)の成田ロジスティクスセンターの太陽光発電設備と産業用蓄電池を活用したオンサイトPPA(*3、以下、本案件)向けに、自社で開発・運用するエネルギー管理システム「Shizen Connect」が採用されたことをお知らせします。今回の取り組みは、2024年7月9日付で発表した資本業務提携契約(*4)に伴う協業の一環として実施するものです。

 西鉄自然電力は、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、九州エリアにおける脱炭素化や地域レジリエンスを目指して、西鉄グループや自治体が所有する施設への太陽光発電設備の設置ならびに、再エネ電力の供給に取り組んでいます。

 Shizen Connectは、系統用および産業用蓄電池を含む幅広いエネルギーリソースの制御・監視を行うエネルギーマネジメントシステムを提供しています。大型蓄電池分野において、系統用蓄電池では既に運用開始している西鉄自然電力との「西鉄自然電力バッテリーハブ宇美」を含む複数の案件(*5、*6、*7)で採用されており、また、産業用蓄電池に関してもマイクログリッド案件(*8、*9、*10)等での運用実績があります。

 本案件では、「Shizen Connect」を用いて蓄電池を制御し、西鉄の成田ロジスティクスセンターの屋上に設置された太陽光発電設備の余剰電力を蓄え、ピークカット制御(*11)と逆潮流防止制御(*12)を実施します。これにより、成田ロジスティクスセンターの再エネ自家消費率を向上させるとともに、電気料金削減を実現します(図1)。

 Shizen Connectでは今後も引き続き、各分野のリーディングカンパニーと共に、脱炭素化社会の実現に向けた貢献を続けてまいります。

図1 本サービスにおける「Shizen Connect」の提供機能の概要
図2 本サービスを導入する西鉄の大規模流通拠点「成田ロジスティクスセンター」 写真

図3 本サービスで制御する産業用蓄電池 写真
表1 成田ロジスティクスセンターに設置される太陽光発電設備、産業用蓄電池の概要

所在地

千葉県山武郡芝山町岩山1340-48

太陽光設備 発電容量

117kWp(DC)

太陽光設備 想定発電量

年間149,559 kWh

産業用蓄電池 メーカー

Sungrow Japan(型式:ST159KWH-50HV)

産業用蓄電池 蓄電容量

159kWh


 

*1 Virtual Power Plant(仮想発電所):分散型電源(発電設備、蓄電池、EVなど)や需要設備を遠隔で統合・制御することで、あたかもひとつの発電所のように機能させること。
*2 西鉄自然電力、西鉄グループの2施設に太陽光発電設備と蓄電池を導入(2024年11月15日西鉄グループPRTIMESに掲載)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000635.000017692.html
*3 Power Purchase Agreement(電力購入契約):発電事業者(PPA事業者ともいう)が発電設備の導入・所有・管理を自己の負担で行い、その設備で発電された電力を需要家へ長期的に提供・販売する契約スキームのこと。
*4 Shizen Connect、仮想発電所の社会実装のため大手電力3社を含む計8社と資本業務提携契約を締結(2024年7月9日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2024/07/09/sc_capital_business_alliance/
*5 西鉄と自然電力、系統用蓄電池事業に参入(2023年7月19日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2023/07/19/grid_scale_battery_nishitetsu/
*6 Shizen Connect、東急不動産がTENOHA東松山で実施する系統用蓄電池事業に採用(2023年8月3日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2023/08/03/shizenconnect_tokyu_grid_battery/
*7 エネルギー管理システム「Shizen Connect」が、大手都市ガス会社の系統用蓄電池事業の制御・監視システムに採用(2024年12月8日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2023/12/08/osaka_gas_adopt_shizen_connect/
*8 千葉県木更津市のサステナブルファーム&パーク「KURKKU FIELDS」に 防災・減災を目的としたマイクログリッド設備の導入を実施(2021年4月20日付プレスリリース)https://www.shizenenergy.net/2021/04/20/se_kurkkufields_completion/
*9 JFEエンジニアリング/スマートエナジー熊本と共に アクアドームくまもとおよび熊本市立必由館高等学校へ大型蓄電池設備を導入(2022年9月26日付プレスリリース)https://www.shizenenergy.net/2022/09/26/smartenergykumamoto_storagebatteries/
*10 唐津市浄水センターに防災・減災機能向上のための太陽光発電設備・蓄電池設備を導入 ~新設・既存の発電設備における需給を最適制御システムで連携~(2021年3月15日付プレスリリース)
https://www.shizenenergy.net/2021/03/15/karatsu_purification_center/
*11 ピークカット制御:蓄電池からの放電を活用して施設の電力需要の最大値を低減させ、これにより、電力の基本料金の上昇を回避することを目的とした制御。
*12 逆潮流防止制御:施設の電力需要が小さく太陽光発電設備の発電量が多い場合に、RPR(逆電力継電器)の作動前に太陽光発電の発電量を調整し、RPRの作動による太陽光発電設備の発電停止を回避して再エネ電力を無駄なく消費することを目的とした制御。

【エネルギー管理システム「Shizen Connect」について:https://www.se-digital.net/
「Shizen Connect」は蓄電池・EV・エコキュートなどのエネルギー機器をIoT/AI技術で制御し、その制御価値の電力市場取引などを行うエネルギー管理システムです。ピークカットによる電気代削減やマイクログリッドの構築、そして各種電力市場向け制御によるVPP(仮想発電所)の構築などを実現します。家庭用蓄電池のVPPプラットフォームとして東京ガスや東京電力エナジーパートナーなどに採用され、系統用蓄電池の制御では大阪ガスや東急不動産などに採用されています。

【株式会社Shizen Connect 会社概要】
会社名  :株式会社Shizen Connect
本社所在地:東京都中央区日本橋本町2丁目4番7号
設立   :2023年10月2日
株主構成 :自然電力株式会社100%
※株式会社JERA、四国電力株式会社、新日本空調株式会社、東急不動産株式会社、東京ガス株式会社、西日本鉄道株式会社、北陸電力株式会社、北海道電力株式会社と新株予約権付転換社債による資本業務提携契約を締結
代表者  :代表取締役CEO 松村宗和
事業内容 :VPPプラットフォーム事業、エネルギー管理サービス事業、IoT機器販売事業など
URL   :https://se-digital.net