岩手県大船渡市における太陽光発電所事業、県条例に基づく環境アセスメントの準備を開始
自然電力株式会社(以下、「自然電力」)は、岩手県大船渡市で計画している「大船渡第1・第2太陽光発電所」事業(以下、「本事業」)において、自然電力の子会社である岩手三陸太陽光発電合同会社が、岩手県環境影響評価条例に基づく環境影響評価(以下、「環境アセスメント」)実施に向け、準備を開始したことをお知らせいたします。
第三者による科学的根拠に基づく評価と透明性の高いコミュニケーションを図るため、環境アセスメント実施を判断
自然電力は、計画初期段階より環境保全の観点から各種専門家に相談し、専門の調査機関ご協力のもと、事業対象地及びその周辺地域において様々な自主調査を行ってまいりました。また、事業対象地や吉浜川下流への環境影響を最小限にするため、土地造成を極力抑える工夫をする等、調査結果を計画に反映させてまいりました。
昨年来、岩手県とは、本事業が岩手県環境影響評価条例施行規則における第2種事業の対象となるか、その要否について協議を重ねてまいりました。また、土砂災害や川の水量・水質、漁業への影響、希少な動植物への影響などについて、地域住民の皆さまにご安心いただくための施策やコミュニケーションの方法等についても、県と協議を重ねてまいりました。環境アセスメントを実施することで、この先想定されうるさまざまなリスクを把握し、第三者機関による科学的な根拠に基づく評価の上、環境への影響を低減できる施策を検討できるだけでなく、住民の皆様に対し透明性高いコミュニケーションが可能になると考えております。その上で、今後のより良い事業計画策定にあたり、環境アセスメントの実施が地域住民の皆様、大船渡市、そして自然電力にとっても最善であると判断し、県による環境アセスメントの要否判定を待たずして、実施の判断をいたしました。
本事業の経緯
本事業の経緯は下記の通りです。
・2013年、大船渡市民より、三陸町吉浜地区の畜産に使えなくなった牧野を含む広大な未利用の市有地を有効活用できないかと相談を受け、事業化の検討を開始
・2014年3月、経済産業省による荒金山での再生可能エネルギー発電事業計画の事業計画認定取得
・2015年11月、地域住民代表へ向けて初めての事業計画説明会を開催(2023年7月現在、大小合わせ計24回の地元住民向けの説明会を開催)
・2020年3月、地域住民のご意見や自主調査の結果を元に、当初の事業予定地であった荒金山から大窪山牧場跡地に太陽光パネルを集約する計画へ変更
・2021年7月、環境負荷をさらに低減する変更計画を作成
・2022年4月、経済産業省より大窪山牧場跡地分筆後の地番で変更認定を取得
本事業の意義
自然電力では、本事業の意義を下記と考えております。
・大船渡市、また地球全体における脱炭素への貢献
・岩手県のエネルギー自給率の向上
・岩手県が目標に掲げる「温室効果ガス排出量の2050年実質ゼロ」への貢献
・事業対象地の賃貸料や固定資産税等による市財政への寄与
・工事や維持管理を地元企業に発注することによる地域経済への寄与
・事業収益の一部を地域に還元し、市民の皆様と一体となった地域の活性化、持続可能な地域づくりへの寄与
【実施予定の環境影響評価について】
評価する主な項目 | 大気環境関連 :粉じん調査 気象調査 騒音、振動関連 :騒音調査 振動調査 交通量調査 水質環境関連 :水質調査 土質調査 地形及び地質関連:ボーリング調査 動植物生態系関連:動植物・昆虫・魚類等の調査 景観関連 :眺望点における眺望調査 など |
実施期間 | 2023年夏から2025年春 |
【本事業概要】
所在地 | 岩手県大船渡市三陸町吉浜、岩手県釜石市唐丹町上荒川 |
敷地面積 | 約96ha(うち、約20haにパネル敷設予定) |
パネル枚数 | 76,600枚 |
発電容量 | 約35.2MW |
年間発電量 | 約35,000MWh |
自然電力は「青い地球を未来につなぐ」ため、地域と共生する再エネ電源の開発にEMS・蓄電池等のデジタル技術を組み合わせることで、脱炭素化やエネルギーレジリエンス強化など様々なニーズに柔軟に対応し、一日も早い自然エネルギー100%の世界の実現を、パートナーの皆さまと共に目指します。
【自然電力株式会社について】
2011 年 6 月設立。「青い地球を未来につなぐ」を掲げ、太陽光・風力・小水力・バイオマスによる再生可能エネルギー発電所の開発・資金調達・アセットマネジメントを手掛け、これまでグループとして国内外で 1 ギガワット以上の再生可能エネルギー発電事業に携わってきました。2016年より海外事業にも注力しており、東南アジア・ブラジルを中心に開発・発電事業を展開。また、2019年からはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のEMS(エネルギー管理システム)により、マイクログリットやVPPの構築やEVのスマート充放電サービス等を提供しています。
・本社:福岡県福岡市中央区荒戸1丁目1番6号 福岡大濠ビル3F/6F
・代表取締役:磯野謙、川戸健司、長谷川雅也
・URL:http://www.shizenenergy.net