創業ストーリー
未来のための事業を。
自然電力は、2011年6月、3人の30代前半の若者によって設立されました。創業者3人の出会いは2005年ごろから共に働いていた風力発電会社に遡ります。
幼いころから長野や北海道、カリフォルニアの自然に親しみ、同時にこの地球に起こりつつある自然環境の変化や、有限のエネルギーによって引き起こされる争いを目の当たりにし、自分たちにできることを模索するうちに自然エネルギー業界に足を踏み入れた磯野謙。
栃木の豊かな自然に囲まれて育ち、海や山に親しみ、趣味のサーフィンをするうちに、傍で回る風車の存在に興味を持ち始めた長谷川雅也。
「人が生きるために役に立つ仕事を」と、戦後日本の復興期に起業した祖父が遺した言葉を胸に、学生時代、偶然に関わることになった風力事業で、インフラ事業の可能性に感銘を受けた川戸健司。
こうしてそれぞれの想いを胸にした3人は、ある風力発電会社で出会いました。
2011年3月11日。未曾有の大地震・津波が、東北地方を中心とした東日本を襲い、福島第一原子力発電所の事故は、日本のみならず世界へ衝撃を与えました。当時、同じ風力発電会社で働いていた3人は、それまでも自然エネルギーが持つ、地球環境への負荷低減や安全性・持続可能性などの可能性を信じて事業に取り組んでいましたが、この時、その気持ちは確信へと変わりました。「より良い未来をつくるためには、人のせいにせず、自らが行動を起こし、本気で問題を解決していく必要がある」「自分たちができる最大の復興支援・社会貢献は、自然エネルギーを広げていくことである」と。そうして彼らは、東日本大震災から3か月後に自然電力を設立しました。
事業の立ち上げ時には困難もありましたが、 挑戦を続けることで少しずつ前に進んでいます。2012年には熊本県合志市にて初のメガソーラー発電所が完成。その翌年には世界最大級の自然エネルギー開発・EPC(設計・調達・建設)企業のひとつ、ドイツJUWI社と国際ジョイントベンチャー立ち上げに至りました。その後も海外事業やデジタル事業など「再生可能エネルギー100%の世界を共につくる」ために必要な領域へ事業拡大を続けています。
「ゼロからエネルギー会社を興す」なんて、無謀なことに思えたでしょう。創業以来幾度となく大きな壁にぶつかってきました。しかし、「自分の想像できる範囲が、同時に自分の限界である」と信じてここまで進んできた3人の志は、「エネルギーから世界を変える」という自然電力の理念となり、多くの仲間の共感を得てきました。今では500名近いクルー(従業員)や、多くのお取引先や地域の方々と共に、自然エネルギーがつくることのできる美しい未来へ、あくなき挑戦を続けています。
これからも、日々変化する自然を楽しむように、信念とともに道なき道を進み、わたしたちの未来を切り拓いていきます。