自然電力開発のソーラーシェアリング案件を鹿児島県にて着工 ~10年の農地転用許可を取得し、ノンリコース型プロジェクトファイナンスによる資金調達を達成~

2021.03.11[実績情報]

 自然電力株式会社(以下「自然電力」)は、この度、開発を担当した鹿児島県志布志市でのソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)案件(計3か所)において、プロジェクトファイナンス手法を用いたノンリコースローン(※1)での資金調達を行い、1月より建設を開始しましたのでお知らせいたします。

 本事業は、鹿児島県志布志市内の畑や耕作放棄地などの3エリア、合計34,401㎡の土地を利用して、出力約2.19MWp(パネル定格出力)の営農型太陽光発電所を建設するものです。発電所下の農地では牧草の生産が行われる予定です。本発電所の年間発電量は約268万kWhを見込んでいます。

 ソーラーシェアリングは、新たな営農型太陽光発電所と目される一方、許認可の取得や資金調達の難しさといった課題が指摘されています。営農型太陽光発電設備を設置するための農地転用許可実績は平成30(2018)年度までに 1,992件、560ha(※2)まで増えていますが、全国の耕作放棄地は42万3000ha(平成27年度 ※3)に上ります。

 本発電所の事業用地の一部は、耕作放棄地となっていた土地を地元の農業法人が再生し、生産した牧草を近隣畜産農家へ出荷する計画です。今回、鹿児島県と志布志市から10年間の一時農地転用許可を取得しました。また、農業法人との取引実績があり、営農事業に知見を持つ地元の南日本銀行からプロジェクトファイナンス手法を用いたノンリコースローンでの資金調達を行っております。

 自然電力は「青い地球を未来につなぐ」ことを自らのPURPOSE(存在意義)として掲げ、より多くの人々が地球上で幸せに暮らし続けるために、世界中で自然エネルギー発電所をつくり安全で持続可能な電気が使われる暮らしを広げていくことを目指しています。今後も新たな太陽光発電所のあり方としてのソーラーシェアリングをはじめ、多様な再生可能エネルギー電源の開発に取り組み、“自然エネルギー100%の世界”の実現を加速させてまいります。

 

※1)ノンリコースローン:ローンの返済原資をプロジェクトの事業収入と資産に限定し、その範囲以上の返済義務を負わないローンのこと
※2)「営農型太陽光発電について」(令和2年4月), 農林水産省, https://www.maff.go.jp/j/shokusan/renewable/energy/attach/pdf/einou-51.pdf
※3)「荒廃農地の現状と対策について」(令和2年4月), 農林水産省, https://www.maff.go.jp/j/nousin/tikei/houkiti/Genzyo/PDF/Genzyo_0204.pdf

 

【事業概要】

発電所名

志布志松山第一・第二・第三太陽光発電所

所在地

鹿児島県志布志市

発電事業者

志布志営農型太陽光発電事業合同会社

営農者

株式会社たかとみファーム

事業開発

自然電力株式会社

EPC(設計・調達・建設)

株式会社トーヨー建設

発電出力

合計約2.19MWp(パネル定格出力)

想定年間発電量

約268万kWh/年(一般家庭約850世帯分の年間電力消費量に相当)

完工予定

2021年4月末

 

<本件に関するお問い合わせ>
自然電力株式会社  広報
e-mail:se-comm@shizenenergy.net