中国におけるI-RECの発行が2024年中までに


中国の国家能源局(国家エネルギー局:National Energy Administration)が2024年9月5日に公表したポリシー「Renewable Energy Green Electricity Certificate Issuance and Trading Rules.(再生可能エネルギーグリーン電力証明書の発行および取引ルール)」を受けて、I-REC発行元であるI-TRACK財団は、2024年9月13日に以下のような通知を公表しました。

China Introduces New EAC Policy:https://www.trackingstandard.org/china-introduces-new-eac-policy/

通知によると、

  • すでに登録が済んでいる新規発電資産については2024年12月31日までに発電された電力に対してのみ発行が許可される
  • 新規発電資産の登録は即時にできなくなる

となっています。
これにより、中国におけるI-RECの適用は2024年12月31日までとなります。

中国にはI-RECの他、政府が推進する環境証書として「Green Electricity Certificate(GEC)」があり、これまで中国政府は、I-RECとGEC が重複しないように再生可能エネルギーの発電設備についての発行を認めてきましたが、2025年以降は「Green Electricity Certificate(GEC)」のみ選択できます。
これまでGECはI-RECより高い価格水準を維持しており、I-RECの価格競争力のためにI-RECが優位に調達される傾向がありました。今回のルール変更を受けて、GECの価格が変動する可能性があります。

また、RE100でGECを活用する場合の注意点としては、GECはカーボンクレジットも発行可能であるため、GECを購入する場合は同一の電源から他にクレジットが発行されていないか確認することが必要となります。発行されている場合は、他で発行されたそのクレジットも合わせて購入することが必要となります。
詳細については、RE100 FAQ49.の規定に記載がございますので、ご確認ください。

自然電力では、I-RECに続き、GECの仲介調達サービスも提供可能です。中国国内におけるScope2のCO2排出量削減に向けた取り組みとして、環境証書の調達をお考えの方はお気軽にお問い合わせください。