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マレーシアは国家エネルギー移行ロードマップ(NETR:National Energy Transition Roadmap)などの政策を通じて、再生可能エネルギーの導入と環境負荷の低減を推進しています。
そのマレーシアでビジネスをしている企業に注目されているのが、再生可能エネルギー証書「mREC」です。企業はmRECを導入することで、再生可能エネルギー由来の電力を実質的に利用しているとPRできるため、現地におけるESG(環境・社会・ガバナンス)評価の向上が期待できます。
一方で、mRECはマレーシア国内企業に特化した制度であるため、企業はマレーシア政府が管轄する組織が管理をしているプラットフォーム「mGATS」に自ら登録し、アカウントの開設が必要です。手続きは容易ではなく、日本企業は国際的に認知されているI-RECの導入を選択する傾向があります。
本記事ではmRECの概要、I-RECとの比較、mRECのこれからの課題について詳しく解説します。
mRECとは?
正式名称 | Malaysia Renewable Energy Certificate |
発行主体 | TNBX(マレーシア最大の政府系電力会社TNBの子会社) |
対象エネルギー源 | 太陽光、水力 その他の承認された再生可能エネルギー |
目的 | 再生可能エネルギーの普及促進 脱炭素化支援 |
主な利用者 | 企業、政府機関、エネルギー事業者 |
mREC(Malaysia Renewable Energy Certificate)は、マレーシアで発行される再生可能エネルギー証書です。mRECは再生可能エネルギーが発電されたときに1MWhを1単位として発行され、送電網を通して供給される電気が再生可能エネルギー由来であることを証明します。自社のCO2削減目標を達成したい企業は、mRECを再生可能エネルギー調達方法の一つとして活用でき、自社のGHGプロトコルスコープ2におけるCO2排出量を実質的に削減できます。mRECは再生可能エネルギー由来の電力を使用したことを示す環境属性証書として、企業や団体、個人に利用されています。
mRECの特長
- 国際基準(I-REC standards)に準拠
- 転売不可
- GET基金に貢献
mRECは国際的な再生可能エネルギー証書の基準に準拠し、マレーシア独自の管理システムmGATS(Malaysia Green Attribute TradingTracking System)で発行・追跡・管理されます。
また、mRECは購入後の転売が禁止されています。mRECは TNBX によって購入者に直接返却されるため、再販はできません。これは、mRECが広範囲に取引されず、マレーシアの現地市場にのみ提供されることを保証するためです。このため、価格の安定と不正取引の防止が図られています。さらに、GET基金(Green Electricity Tariff Fund)への支援にも注目です。mRECの売上から得られた資金はGET基金に充てられ、マレーシアの再生可能エネルギープロジェクトの促進に活用されます。
マレーシアがmRECを創設した背景
国家目標の達成
マレーシアは2050年までのカーボンニュートラル達成を宣言し、第12次マレーシア計画で2025年までに総発電容量に占める再生可能エネルギーの割合を31%へ引き上げる目標を掲げています。mRECは、この目標達成を支援する重要なソリューションとなります。マレーシアの再生エネルギー活用に関する政策で…
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